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膝内障とは、 外傷により内・外側側副靭帯や前・後十字靭帯、内・外半月板、関節包などが損傷し、関節の機能障害が起きる状態です。
膝関節は、屈伸運動だけをしている単純な関節のようにみえますが、実は複雑な構造をもち、複雑な運動を しているところなのです。
この関節の運動を滑らかにするために、靭帯や関節包などがそれぞれの役割を果たしています。
外傷により、これらの組織は損傷し、関節の機能障害が起きます。
「膝内障」
以前は膝関節の嵌頓(かんとん)症状を示す一連の疾患を包括したものでした。医学の進歩とともに障内障の内容が分析され、いくつかの独立した診断名が確立されました。そして障内障は、これら数多くの膝関節の損傷・障害の総称として使われるようになりました。
膝内障の分類
1、半月版損傷: 半月版は膝関節の内側と外側にあり、脛骨関節面の辺緑部をおおう繊維性軟骨です。膝のスポーツ外傷として最も頻度が高い障害です。 半月版損傷の症状としては、膝関節の疼痛、ひっかかり感、嵌頓、関節水症などがみられます。 小児期では先天性の円板状半月の損傷があり、明らかな外傷がなくても膝の伸展障害を示します。 半月板損傷の診断は、以前は関節造影が行われていましたが、現在ではMRIで診断可能です。 半月板損傷の治療は、膝関節鏡をつかった半月板部分切除術や半月板縫合術を行います。 術後の成績は良好でスポーツをすることも可能です。
2、膝靭帯損傷: 膝には関節の内側、外側、中心に、それぞれ内側側副靭帯、外側側副靭帯と2本の十字靭帯(前十字靭帯と後十字靭帯がクロスして存在する)の合計4本の靭帯があって、関節が不安定にならないように制動作用を果たしています。 これらの靭帯に大きな外力が作用すると、部分的にまたは完全に切れてしまうことがあり、これを膝靭帯損傷といいます。
3、その他の損傷: 関節内遊離体、離断性骨軟骨炎、膝崖蓋軟骨軟化症、膝特発性骨壊死、棚障害、関節内腫瘍や腫瘤、大腿四頭筋断裂などが含まれます。
膝内障の分類と原因
1、半月板損傷: 半月板損傷は膝関節の左右にある内側半月板、外側半月板がスポーツ外傷、変性などにより損傷、断裂した状態です。 半月板は弾性に富んだ繊維軟骨でできていて、大腿骨と脛骨の内側、外側のすきまにあり、関節の適合性を良くして安定性を与え、荷重ストレスを吸収分散するクッションの役目もしている三日月形のものです。 この半月板は膝にひねりが加わるスポーツ活動で損傷をきたすことがあります。発生部位は外側半月板に多いのが特徴とされてきましたが、近年はスポーツ損傷の増加で内側半月板の方が頻度が高くなりました。 内側の半月板損傷はスポーツによる外傷で発症することが多く、外側半月板損傷は生まれつき半月板が大きい場合(円板状半月板)に発症することが多いのが特徴です。
2、側副靭帯損傷: 内・外側側副靭帯は、膝の内側と外側にある靭帯で、関節の横ぶれを防ぐ役目をしています。この損傷は内側に多く、スポーツ外傷(スキー、フットボールなど)で外反膝を強制されたときにおこります。この靭帯が断裂すると、断裂部の圧痛と膝を軽く屈曲した位置での側方への動揺性をみます。軽症のものでは、数週間のギプス固定を、重症のものには靭帯縫合術とギプス固定を、しばらく治療されずに放置されて動揺関節を生じてしまったものには、靭帯再建術が行われます。
3、十字靭帯損傷: 前十字靭帯は膝の前方へのずれを防ぎ、後十字靭帯は膝の後方へのずれを防ぐ役目をしています。この靭帯の断裂は、はげしいスポーツが盛んになるにつれて増加しています。この靭帯が断裂すると、関節血腫をおこし、膝関節が前後方向へ動揺しやすくなって、走行時、走行停止時などに不安感をもつようになります。合併損傷のない場合は、膝関節範囲の筋肉強化をつづけることで日常生活をおくるにはとくに不便を感じなくなります。しかし、合併損傷があったり、はげしいスポーツをつづけたい場合は、再建術がすすめられます。
4、棚障害損傷: 膝関節内の滑膜ひだが形態異常をきたし、これが帯状または棚状の形態で、膝関節の内側壁を上下方向に走ることがあります。この異常組織は約半数の膝に存在しますが、病的なものはほんのわずかで、これを棚障害といいます。膝の屈伸運動に際して、この異常組織が大腿骨の関節面と接触し、軟骨面に軟化や潰瘍性変化が生じて、階段の昇降やランニングなど痛みを生じ、棚による弾撥現象もみられます。治療は、はげしいスポーツは中止して様子をみた後、痛みのつづくものには関節鏡を用いてこの棚組織を切除します。